

終電が わたしたちを 置き去りにした夜
ガラスケースの中みたいに
息ができなかった
あなたはシャツのシワを
そっと伸ばしてくれるけど
その優しさが
わたしの「わたしらしさ」を こぼしていく
完璧な静けさで
わたしの動揺を吸い取るあなた
「どうしたの?」って微笑む声が
まるで無味の水みたいで
正しすぎて 怖くなるの
わたしは あなたの瞳に映る
“正しいわたし”を壊したかった
でも あなたは傷を見ないように
朝の光で すべてを塗り替える
「大丈夫だよ」その言葉は
わたしを“別の誰か”にする呪文
愛してるなら 気づいてよ
この透明な暴力に
わたしはもう 息ができない
怒ったわたしを見て
「愛の証だね」って笑うあなた
ちがうよ これは叫びなんだよ
ほんとは あなたに
「もうやめて」って
泣いてほしかった
そうすれば わたしたちは
ちゃんと喧嘩ができたのに
痛みを隠すためじゃなく
ちゃんと ぶつかれたのに
透明な暴力をやめて
ちゃんと、血の流れるケンカができたのに
コーヒーの香りで 蓋をする朝
昨夜のわたしの声は 無音のまま
言えなかった言葉が 砂利みたいに
喉の奥で 転がってる
「大丈夫」って言わないで
ほんとうのわたしに 触れてほしい
このケースを 割るのが怖くて
今日も笑顔で 呼吸を殺すの
もし この檻を壊したら
あなたが 凍えてしまいそうで
血が出ないまま生きている
わたしは今も
優しさの名前をした
透明な暴力の中で 抗えないまま
そのまま閉じ込められて 逃れられないの
- Lyricist
Shuka / Room no.38
- Composer
Shuka / Room no.38
- Producer
Shuka / Room no.38
- Guitar
Shuka / Room no.38
- Bass Guitar
Shuka / Room no.38
- Drums
Shuka / Room no.38
- Keyboards
Shuka / Room no.38
- Synthesizer
Shuka / Room no.38
- Piano
Shuka / Room no.38

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Violence Made of Kindness
Shuka / Room no.38



