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90年代ブーンバップの骨格に、むせび泣くようなジャズ・サックスとアップライトベースの生音が絡み合う、極上のコンシャス・ヒップホップ。92BPMのAマイナーで刻まれるオーガニックなビートの上で、オートチューンを一切排した息遣い(マイキングの生々しさ)そのままの少し掠れたラップが、語りかけるように紡がれます。
テーマは「履歴書には書けない、失敗や挫折で構成された『影の履歴書(Shadow Resume)』」。理不尽な理由で上司に怒鳴鳴られた日や、泣きながら自転車を漕いで帰った夜など、誰にも評価されない時間こそが自分を創り上げたのだと肯定する、痛切なドキュメンタリー詩です。「後悔は罰ではなく、次に曲がるべき角を教えてくれる地図だ」というパンチラインが胸を打ちます。中盤から加わる女性ソウル・シンガーの温かいコーラスと、ラスト30秒で映画のスコアのように押し寄せるオーケストラのクレッシェンドは、見えない戦いを続けるすべての大人へのスタンディング・オベーションです。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。