歌詞

北と書いて　南を示す針

真鍮の丸に　空が映る

指の油で　方角が揺れる

針は平気で　嘘をついて

わたしの胸だけ　正直になる

あなたを探す　その向きだけ

地図の約束を　破っていい

羅針盤の嘘に　乗っていく

帰るべき場所へ　逆から行く

正しい線より　確かなもの

胸の拍だけ　信じていく

誰かの手垢が　古い季節

円の端まで　傷が並ぶ

たしかに昔は　北だった

今夜の北は　あなたになる

灯りの筋が　海に落ちる

そこが起点だ　針を外せ

羅針盤の嘘に　乗っていく

帰るべき場所へ　逆から行く

正しい線より　確かなもの

胸の拍だけ　信じていく

一度だけ　針を止める

息を止めれば　世界も止まる

赤い印を　ページに打って

「ここで待ってる」それでいい

羅針盤の嘘で　帰っていく

正しさよりも　あなたへ行く

真北じゃないが　確かな北

胸の拍だけ　灯が指す