物書きの落とし物のジャケット写真

歌詞

終末を紡ぐ

sidore

神は観測している。

繰り返す再演をずっと。

凪いだ心象を抱いて結末をそっと綴っていく。

きっと誰しも不安で悪魔の背を辿っている。

そうさ傷つかぬようにって、歪んでいく。

ずっと誰かを支えに錆びた過去を抱えている。

どうか迷わないようにって、違っていくんだ。

崩れた廃材を跨いで生活の名残を想った。

古びた街を横切って退廃に浸り込んでいく。

塗り替えられた国境で鉄塔が傾いでいる。

砕け散った鏡面に映る景色は……。

どうせ報われないことなんてさ僕らは知っている。

後悔して間違って、意味を探っている。

どうせ救いのないこの世界で奇跡願ったって

崩壊は続き、死神は僕らを見つめている。

弾丸の驟雨が降り注いだ平野に秩序など存在しない。

散らばる瓦礫の山の中、平然と肉片が転がっている。

咽せ返る死臭のちひしゃげた君の片腕を拾い上げた。

少しだけ胸が苦しくなった。

どうせ報われないことなんてさ僕らは知っている。

後悔して間違って、意味を探っている。

どうせ救いのないこの世界で奇跡は散っていく。

崩壊の果ての終末を僕らが紡いでいく。

弾丸が宙を穿って、揺らぐ喘鳴が生を叫んでいる。

本能が終を悟って、違和が鮮明に四肢を伝っていく。

閃光が空を包んで、終わる寸前の世界を照らした。

ずっと見えなかった。この世界は綺麗だった。

バイバイ。

神は観測している。

繰り返す再演をずっと。

凪いだ心象を抱いて結末をそっと綴っていく。

  • 作詞

    sidore

  • 作曲

    sidore

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