Linguishのジャケット写真

歌詞

あとまわし

the Includes

些細な言葉の微小なすれ違いを繰り返して

諍いを起こした 避けられない膨大な不満として

砂塵の積み重ね 山になったのなら土砂崩れ

動き出すその前まで 手をつけていないでいたせいだ

「時間は飛んでいく」って諺のように

都合の悪いことも かっさらって

何の対応策もなくたって どうにかなるって

勝手に期待してた

また こうして実行と理論詰めの狭間で

動けないまま後に回して 癒えない

ただ 愛は濁っていく

不可解なことにさ 人間ってのは他人に鈍感で

悪意や意図だけ 無駄に受け取ってしまうから

些細な言葉の棘々が 肌に刺さった感覚を

ずっとため込んだ貯蔵庫は いつだって破裂しそう

茂みの向こうの蛇を起こすよりかは…と

思っていた節はあったんだ って

言い訳より行動を 考える前の一歩を

踏み出せない僕が 逆撫でた

こうして 面倒の壁で僕ら挟まれ

遠ざかっていく君の姿も 見えないまま

距離を失っていく

なぁなぁになった 僕らの関係

ねぇねぇって教えて 君の本音

都合の悪いことをお互いに隠しあった

空虚な干渉を許さないで

こうして行動と理論詰めの狭間で

遠ざかってく後ろ姿を

追って掴んだ手を 振りほどかれたら…

そんな杞憂もしてたって あとの祭りで

ひとりぼっちの僕は

人とのつながりの

距離を失っていく

  • 作詞

    the Includes

  • 作曲

    the Includes

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the Includesはアコースティックギターによる弾き語りをメインに、これまでウインドオーケストラ、ロック、ジャズなど様々なジャンル・プレイスタイルの音楽を経験しており、2020年前後からはさらにボーカロイドやDJプレイ、既存のバンドのコピーなどにも挑戦しています。

多様な音楽体験を経たうえで改めて「音楽」と向き合ってみると、「音楽」というひとつの分野にも、ジャンルや楽器、パートによって全く異なる考え方、演奏をしていることに気付きました。
リズムの違いや音域の違い、ジャンルにおけるアイデンティティやそれぞれの社会的背景に目を向けると、「音楽」というものは、全て同じように「演奏されて他者に届くもの」でありながら、実は全く違う性質や文化・バックグラウンドを持つ―――それぞれの国で話される異なる言語のようだと感じています。


今回のアルバムは、そんな『音楽とは言語に似ている』という思いから「Linguistic(=言語学的な)」と「~sh(のような)」という2語をつなぎ合わせた「Linguish」という造語でアルバムタイトルを飾りました。英語に寄せているのはなんとなくかっこいいという理由と、一度聞いてわからない言葉で、このアルバムを取り巻くものごとより深く考えてもらいたかったからです。


「Linguish」に収録された曲群は、the Includesならではの歌詞を重要視して書かれた『歌』がアルバムをかたどっています。普段のライブと違って、バンド形式での録音になっていますが、まずはポップスに近い見方で楽しんでいただけたらと思っています。
サビを楽しむ・曲全体を楽しむ、歌詞に注目する、各楽器隊に焦点を当てる、アルバムの機能として曲と曲の繋がりを考察する……このアルバムだけでも様々な楽しみ方があるので、是非何度も聞いて毎度新しい発見をしてもらえると嬉しいです。



また、現在the Includesとしては、異なるジャンルのプレイヤーが異なるジャンルの旨味に気付ける機会がなかなかない(≒異なる言語圏の人が理解しあえない)ことに課題を感じています。

そこで、2024年は「Linguish」をリリースするにあたり、地元愛知県内で「Aliens 2024」という、一度のライブで多様なスタイルのアーティストのステージに触れてもらい、今まで以上に多角的に音楽を楽しんでもらえるためのライブセットを開催しています。

勿論、the Includesの楽曲を楽しんでいただくことは前提として、the Includesをとりまく、全く異なる文脈を持った「音楽」に会いにライブにも顔を出していただけたらと思っています。

アーティスト情報

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