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言えないリクエスト

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吉川茉優のアップアップガールズ(2)卒業以降ソロ8作品目。
作曲 Mitsuo コメント
それは高校時代のとある日。
午後の陽が差す窓際で、憧れの女先輩と話す機会に恵まれた私は、彼女が興味があるという小説をたまたま持ち合わせていたので、ぶっきらぼうにも、彼女に貸したのでした。
思えばそれが、女性慣れしていな私の、精一杯の~LO恋VE~でした。
後日お返しに貰った、かわいい水色の包み紙の「チロルチョコ ビス」は、もはやチョコの味もビスの味もせず、芳醇なLOVEの味がしたものです。「チロルLOVE LOVE味」に改名すべきとさえ思ったくらいです。
あの日の私の心の中は、青々しく澄み切った慕情と、親に捨てられるまでその包み紙を大切に保管するという気持ち悪さを、十二分に湛えていたのでした。あれからどれくらい経ったのでしょう。
沈む夕日をHow many数えたでしょう。
地元を離れての都会暮らしの中で、充分に大人になったぶんだけ、私の心は擦れに擦れ、ぽろぽろと落としてきた大切な物が沢山あると感じています。
ピーリングジェルを使って角質落とす時でさえ、ここまでぽろぽろとは落ちないでしょう。
いまそんなことを考えながら、吉川さんが歌詞を書いてくださったこの歌を聞き返しています。
吉川さんの歌詞には、優しさがあります。
押しつけがましいものではなく、ふと気づけば聴く人が励まされているような、あるいは作者視点から詞の中の登場人物をそっと見守るような優しさです。
吉川さんの人柄ゆえに作られる心地よい詞世界だと思います。
そして、すっと通るような澄んだその歌声に耳をまかせていると、歌詞の主人公さながら「絶対次こそは」と、少ないながらもまっすぐな勇気をふり絞ろうとしていた昔日のピュアな自分が蘇ってきて、ギザギザハートが次第につるつるハートになるのがわかりますね。
ピーリングジェルを使って角質落とす時でさえ、ここまでつるつるにはならないでしょう。
ときどきこんな風に、自分に立ち返る時間、というのが誰しも必要なんだと感じます。
今がまさに青春!という人は勿論、大人になって、日々仕事に追われている方や、昔の自分が少し遠くに感じられてしまう方、チロルチョコに”LOVEみ”を感じなくなった私のような方に、特に聴いていただけるといいなと思っています。
この曲を聴く時間が、落としてきたもの、置いてきたものを少しだけ取り戻すきっかけになるような、そんな時間になるよう願っています。

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iTunes Store • J-Pop トップソング • ロシア • 3位 • 2023年11月19日

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Spotify • アイドルポップ:ジャパン • 2023年10月15日

アーティスト情報

  • 吉川茉優

    吉川茉優 よしかわまゆ 1998年5月28日(25歳) 秋田県出身 中学生時代から地元秋田のグループpramoのメンバーとしてアイドル活動をスタート。 2017年2月にオーディションを経てアップアップガールズ(2)の結成メンバーとなった。 マシュマロボイスと呼ばれる特徴的なボーカル、170cmのスタイル、トレードマークのポニーテールで結成当初からアプガ(2)のエースとしてグループを牽引してきた。 活動を続ける中、歌の表現力は急上昇。かわいさ、しなやかさ、かっこよさを伝えられるボーカリストとして成長を遂げた。 2022年3月20日には、自身が作詞を務めたソロ曲「恋藍」を配信リリース。 そして、5月22日にCLUB CITTA'で行われたアプガ(2)のワンマンライブ『アップアップガールズ(2)春ツアー 〜2022年はニキの年!ファイナル!〜』をもってグループを卒業。 ソロアーティストとして新たな一歩を踏み出すこととなった。

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