Lyric

灰色の世界が色づいた

目線の先にいつも君がいて

くしゃっとした笑顔が好きで見とれた

何気ない会話すら嬉しかった

風に靡く髪が忘れられない

僕は少し遠くで何度も目で追った

君の横顔も声も仕草も

胸にキュンとね、離れなくてさ

愛しくて愛しくて

「すぐそばにいたい」

惹かれてゆく

日増しに惹かれてゆく

僕の知らない君に笑顔がこぼれる

隣にいるのが僕ならと祈るけど

届かないアネモネ

鮮やかな日々を生きる君の

目線の先に僕はいなくて

くしゃっとした笑顔を今は見たくない

何気ない会話もぎこちなかった

君がはしゃぐ姿を忘れたい

僕はひとり塞ぎがち

いつしか目を覆った

君に僕じゃない愛する人がいて

いつもギュッと手離さなくてさ

苦しくて苦しくて

「もうそばにいない」

繋いでいる手と手から目を逸らす

僕の知らない君の笑顔がこぼれる

隣にいるのが僕以外は辛いけど

届かないアネモネ

瞼の裏　君が離れなくて

滲む藍に視界は霞んで

ひとりきりの部屋　暗闇だけが僕を待つ

心の穴　何も埋まらなくて

夜明け前に君の名を呼んで

ふたりごと交わす　それも無意味と知った

惹かれている

それでも惹かれている

僕の知らない君に涙がこぼれる

隣にいるのが僕ならと祈るけど

届かない

変わってゆく 君との距離は遠のく

僕の知らない君に涙がこぼれる

隣にいるのが僕以外は辛いけど

届かないアネモネ