

乾いた舞台の隅で
意味を持たない言葉を並べる
拍手のない時間だけが
やけに正確に流れていた
正しさはいつも遅れて届き
誰も拾わない仮説ばかりが
夜の底で静かに沈殿していく
終わりを仮定するたびに
消え残る何かがあった
名前を持たない確信だけが
呼吸のように続いていた
わずかにずれた位相のまま
重ならない光を抱えて
それでも同じ方向を見ていた
理由なんて後付けでいい
解釈されない言葉でも
受け取る者がひとりいれば
それだけで形は生まれる
世界はあとから追いつく
論理は時に刃物のようで
感情を静かに切り分ける
その断面の滑らかさに
自分でも少し驚いていた
遠回りと呼ばれる軌道を
あえて選び続けたのは
最短距離では触れられない
何かがあると知っていたから
交わらないことを前提に
それでも並んで歩く
理解ではなく
ただの選択として
わずかにずれた位相のまま
同期しないままでよかった
ひとりではノイズだったものが
ふたりで意味へと変わる
正解に触れなくてもいい
輪郭さえ曖昧なままで
ただ消えなかったという事実が
すべてを肯定していく
証明できない関係性に
名前を与える必要はない
ただ一度も手放さなかったこと
それだけが残ればいい
わずかにずれた位相のまま
今もなお重なりきらずに
それでも同じ光を見ている
それだけで十分だった
誤差のような距離の中で
確かに繋がっていた
言葉にならない確信だけが
静かに世界を変えていく
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