歌詞

自由に組み立てられる将来を

語り合っていた10年前

ある程度組み上がった今は

思い出話が心做しか増えたような

胸の奥に抱えた思いは昔のまま

会話と空気は大人の色に

疲れを溜め込むだけの毎日より

気持ちばかり色付いた一幕

苦いビールの味も歳を重ねていけば

段々分かるようになるんだって

その時をちょっぴり楽しみにしていた

聞いていた話と違うなぁ

早く大人になりたい なんて思っていたっけ

幾つになっても無いものを強請ってしまうのね

人生そう甘くはないとはよく言ったもんだ

別に舐めてたつもりもないけど

「仕事終わりに空ける500mlの缶ビール

それがなきゃやっていられないんだ」って

その気持ちは未だに分からない

分からないままでいい気がした

早く大人になりたい なんて思っていたっけ

幾つになっても無いものを強請ってしまうのね

あの頃は毎日だった「またね」も

今は不確かな次へ放るせめてものバトン

少しずつ変わっていく周囲の環境を

自分でも驚くほど 冷静に俯瞰している

早く大人になりたい なんて思っていたっけ

幾つになっても無いものを強請ってしまうのね

むしろ 全部 何もかも

大人になってくれれば良かったのに

いつまで経っても心だけは

追い付きそうにないよね

人生そう甘くはないとはよく言ったもんだ

別に舐めてたつもりもないけど

帰り道 自販機で買った

350mlのアイスココア

プルタブを開けた音が

夜に響いた駅のホーム