

日照る空より 雨こぼれ
野末に嫁ぐ 灯の列よ
木の暗深き 檜原より
狐の白袖 ほの見ゆる
連ぬる灯火 風にあらで
露踏む音さへ 聞こえざり
先には榊 捧げ持ち
後には輿の 御簾垂れて
誰が家門へ 入るものぞ
問へど祝ひの 金ぞ鳴る
狐が妻問ひ 照る雨に
白き花嫁 野を渡る
人の契りに 似たれども
盃満つるは 天つ水
角隠したる 面見えず
濡れたる黒髪 胸に垂る
輿より覗く 白き指
紅差す爪ぞ 雨に映ゆ
三三九度の 盃に
誰が注ぎしや 露満ちぬ
名告りもせずに 袖重ね
古き契りを 結ぶらむ
狐が妻問ひ 夜ならぬ
日ある野末を 影はゆく
嫁ぐその身を 見送りて
なぜ我が胸ぞ 痛みける
見るなと古老は 語りしを
幼き耳に 残りたり
狐の婚ひを 見し者は
帰る道さへ 違ふとぞ
されど白袖 過ぐるとき
知らぬ面影 なつかしく
逢はぬ昔を 思ふごと
我が名呼ばるる 心地せり
祝ひの金さへ 絶えしのち
輿も狐も 影もなし
されど結ばぬ 我が指に
見えぬ紅糸 なほ温かし
濡れたる袖に 香のみ残り
踏まれぬ草の 露ぞ散る
誰が門出の 名残にや
野末の灯のみ 恋ひ残る
- 作詞者
HARU×澪
- 作曲者
HARU×澪
- プロデューサー
HARU×澪
- その他の楽器
SUNO

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照雨の狐嫁
Echo Scroll
エコースクロールは、物語と音の響きが、日本の風景や記憶と重なり、心に届く—— そんな“和の余韻”を紡ぎたくて生まれました。 日本の昔話・民話・歴史・幻想をテーマにした オリジナル楽曲や翻訳歌を中心に発信していきます。 youtube https://www.youtube.com/@echoscroll-jp



