

閉まりかけのカフェの窓に
ふたりの影が並んでた
他愛もない話をしながら
笑い方が少し違ってた
同じ景色を見てたと思ってた
でも歩く速さが違ってた
言葉のすき間に沈んでいく
小さなさよならが見えた
同じ空を見てたのに
茜の雲があの日々を包んで
すれ違う声の寂しさだけが
ゆっくりとただ溶けてった
信号が赤く染まるころ
名前を呼ぶ声が途切れた
気づかないふりをしたまま
足もとだけを見ていた
伝えられなかった気持ちは
胸の奥でまだあたたかく
遠くで鳴る踏切の音が
終わりを知らせてた
同じ空を見てたのに
茜の雲があの日々を包んで
すれ違う声の寂しさだけが
ゆっくりとただ溶けてった
時間はやさしく背中を押して
言の葉を薄くしていく
もう振り返らなくても
これからを見つめていられる
同じ空を見てたのに
それでもどこかで光って
途切れたメロディの終わりを
あの日々へ運んでいった
- 作詞者
きーる
- 作曲者
きーる
- プロデューサー
きーる
- ボーカル
きーる

きーる の“Another Sky”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード
- ⚫︎
Another Sky
きーる
夕暮れの光に溶けていくふたりの時間を描いた「Another Sky」。
同じ空を見ていたはずなのに、気づけば歩く速さも温度も少しずつずれていく――
そんな“静かな別れ”の瞬間を、茜色の景色と淡い記憶の匂いで包んだ一曲です。
言葉にできなかった想い、言葉のすき間に沈んでいくさよなら、
踏切の音、カフェの窓、赤く染まる信号……
日常の何気ない風景が、そのまま二人の結末をそっと照らしています。
別れの痛みを否定せず、それでも前へ進んでいくための微かな光を探す物語。
“同じ空”の下で始まり、“別の空”へ向かって歩き出す、その小さな一歩の歌です。



