夕暮れの哀に染まった調布の片隅で
カメラを止める声が鳴り響いた
「君は居なくてもいいよ、
茶色い服の君」
僕を指差して呼んだ彼奴を殺したい
いつだって人生の価値は
誰かの気紛れで
ただ跳ね返るように歩いてきた
叶わない何かを待って
また一つ夏が去る
この先の生活なんて
今はどうでもいいよ
ずっとずっと思い描いていた僕が
音を立てて崩れ落ちていくけど
思い出はこの夢は
終わらないままで
この世のレートは金だ
使えない奴は塵だ
お前の人生、全部くそったれ
フィルムに映った街も人も
花も傲慢だ
さよならだけを無情に残して
僕を嘲るように茹った夏だ
今日だって人生の価値は
誰かの裏側で
硝子越しの世界を眺めている
物陰で合図を待って
徒に時が去る
掃き溜めの存在なんて
土台、どうでもいいか
ずっとずっと歩き続けてきたけど
朝焼け空色褪せてしまうから
この胸をこの歌を
今、叫んでいる
この世のレートは人脈だ
寄る辺ない奴は塵だ
お前の人生、全部くそったれ
時効を待っても見えない夢も
明日も幻想だ
売れることだけが人生の価値だ
だから夢が消える日を
待っているんだ
この世のレートは媚びだ
揺るがない奴は塵だ
お前の人生、全部くそったれ
誰も気付かない役を生きる
僕は、背景だ
笑いたきゃ笑えよ
この世のレートは夢だ
夢の無い奴は塵だ
お前の人生、全部くそったれ
視界を壊して夢に縋る僕は、最低だ
さよならだけを綺麗に残して
神を崇めるように茹った夏だ
- 作詞
水谷駿
- 作曲
水谷駿
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神と背景
水谷駿
僕は、背景だった。
アーティスト情報
水谷駿
水谷駿(みずたにしゅん) 1990年10月30日生まれ。三重県出身。血液型O型。 東京大学在学中、舞台『信長』で俳優デビュー。以降、TV・舞台・CMなどに出演。主な出演に『NHK高校講座 化学基礎』『Qさま!!』『お願い!ランキング』『アタック25』『99人の壁』『ミュージカル 小公女セーラ』などがある。 2021年、自身初のオリジナル音楽作品『青が呼ぶ-Into The Blue-』を発表。以降、すべての楽曲において作詞・作曲・編曲・プロデュースを手掛ける。
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