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藤原幾世史が贈る、時代と社会の深層を抉る意欲作。フィーチャリングに緒川奈津の表現力豊かな歌声を迎え、重厚かつ哲学的な音像を提示する。
本作『Tsugiki no Reimei』は、植物の「接ぎ木(つぎき)」における穂木(ほぎ)と台木(だいき)、そして形成層の結合をメタファーに、現代社会が抱える歪みや同化、そして搾取の構造を鋭く描き出している。昭和から平成へと過ぎ去った時代の欺瞞を問い直し、泥にまみれながらも「人たらんとする」魂の証明を歌い上げるリリックは圧巻。異なる血が同じ導管を流れる美学と、未完成の夜明けに向けた祈りが交差する、痛切にして壮大な音楽体験。
魂を震わせる、人生の機微を歌い上げるブルース&フォークシンガー。 泥臭くもどこか温かい、年輪を重ねたような特有のハスキーボイスが魅力のシンガーソングライター。ブルースが持つ深い哀愁と、フォークミュージックの素朴な手触りを融合させ、人間の光と影、そして何気ない日常の風景をリアルな言葉で紡ぎ出します。 彼の歌声には、長い人生の旅路で味わった喜びや悲しみがそのまま宿っているかのよう。時に力強く吠え、時に隣で静かに語りかけるようなそのボーカルスタイルは、聴く者の心の奥底にある感情を静かに、そして強く揺さぶります。 アコースティックギターの爪弾きと、言葉の端々に宿る体温。藤原幾世史の音楽は、一人静かにグラスを傾ける夜や、ふと立ち止まって自分を見つめ直したい時にそっと寄り添ってくれる「大人のためのサウンドトラック」です。