歌詞

夢から覚めた小鳥が飛んだ

真っ暗闇に光が射した

まぶたを開ける赤い液体は

黒い瞳に何も映さなかった

それでも世界は今日もまた

終わりに向かって回り続ける

誰もが知るその未来など

変えることはできないから

また戻れるなら

淡い結末を

少しだけ先伸ばして

意味はなくていいから

赤みがある頬だけでいい

だけでいい

春、灰降る中

宵の踊り子たちは

消えてしまった

リノリウムに響く無機質な和音

静謐の中攫っていく

何を

私は忘れてしまったのだろうか

いつか結んだ約束

気づけばどこか宙を飛ぶ

あの日見た君の表情

表せぬ僕のこの感情

頬を伝う涙も拭えず

心の中でも泣くこともできず

アメニモマケズカゼニモマケズ

そんな者に僕はなれず

あの日言った君の言葉

過去に誓った僕の言葉

するとどうだ果たしたのか

その涙は何を意味した

あの日の自分とはお別れだ

君がいなくても進んでいるよ

聞こえているかい？

また戻れるなら

意味はなくていいから

また戻れるなら

淡い結末を

少しだけ先伸ばして

意味はなくていいから

赤みがある頬だけでいい

だけでいい

春、失う季節

全てを憎んだ、全てを壊した

それでも何も変わらなかった

それなら涙ひとつ

もうこぼさないよう

私は...私は