Lyric

書きなぐったあの日の日記は

いつの間にかほこりが積もり

拝啓幸せになった君への手紙は

いつまでも引き出しの中

人がためだと自分を偽り

流れてきたこの時の中で

人の言葉をつづり信じようと

それでも脳裏に嘘の二文字

雪に残る足跡を見ていた

降り積もってやがて消えてしまった

部屋に残るわずかな体温も時間がたてば

やがて消えてゆく

今宵も月が照らす光

この街並みも見慣れたようだ

あなただけがいない街角にて

手持無沙汰な右手を隠す

薄れてゆく香りも

移ろいゆく季節も

消えていったあなたも

その傷も傷も僕のもの

残響も感傷も君のもの

失って抗っていくんだって言うと

君は消えた

言葉の海に沈むのをやめた

悲痛な叫びをあげるのもやめた

音のない闇の中

落ちていく落ちていく

あなたを失うのが怖い

ただそれだけのことで

時を止めたんだ

さまよっていたんだ

さまよっていたんだ