森の中を進んでいる 道はないけど
きまぐれな木漏れ日に照らされながら
少しずつ登ってゆく まだ麓だけど
私ひとりこの身ひとつ あの場所へ
こんな時期のこんな場所だったら
私の舞台にしてもいいかな
今だけでいい、少しだけでいいから
時間を貸してはくれませんか?
きっと私が今 大声で叫んでも
独りよがりになってしまうのだろうけど
あの頃とは違う そう信じたいんだ
僅かな響きが誰かの手を掴めると
歩き始めてどのくらい わからなくなる
振りむけばできたばかりの足跡たち
どこからか誰かの声が 聞こえたような
誰も知らない場所なのに どうしてだろう?
こんな気持ちこんな思いばかりが
私の心を埋めてしまった
一人でいい、貴方だけでいいから
時間を貸してはくれませんか?
この声の限りを 風に乗せるから
遠くまできこえるようにここまで来たんだ
そっと息を潜めて 生きるのはやめた
美しさに涙を流せる人に届くはずなんだ
イロノナイカゼに背中をおされて
無垢な光と手を繋いだ
あの暗い部屋で過ごした青い日々も
全てに意味があるのだと今はわかるから
存在したくて
伝えたくて 組み立てた
送電塔でどこまで届くかわからなくても
この私は此処にいる 此処にしかいない
坂も壁も乗り越えたその先で 会いたい
この時代の巡る四季の中が
私の舞台 生きている世界
今だけじゃないこれからもずっと、できれば
同じ時間を過ごしませんか?
飛べない燕はうたをうたう
うたをうたう
- 作詞
燕七夏
- 作曲
燕七夏
燕七夏 の“つばめのうた”を
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