歌詞

似合わぬままの夜は越し

乱れにゃんこは鳴いている

匣の中には不可思議に

乱れにゃんこは増えるなり

此れは難儀と通り人

乱れにゃんこは貰わるが

コレラ マラリヤ 結核で

乱れにゃんこは捨てられる

彼の見るに見兼ねる

傷の上に咲く 冬桜

新しく私を置かれる

あなたは離さないでね

空腹 孤独で夜は過ぎ

乱れにゃんこは泣いている

横文字の猫は いと白く

乱れにゃんこは牙を剥く

保健所看守に指差され

乱れにゃんこは拐われる

似合わぬままの夜の星

乱れにゃんこは鳴いている

あの生まれ生まれた

憎悪は離れる 家の内

今夜のまんまは

何にしようなど

気にしないでね

毒を盛られた餌を喰い

乱れにゃんこは泡を吹く

泡を吹きける その形相

乱れにゃんこは形無くす

形を無くした面顔

乱れにゃんこは笑われる

お金 人情 水銀に

乱れにゃんこは殺される

親は懐かし 人は恋しい

匣の中

我等浮世の乱れ者

「捨猫」を忘れないでね