

赤煉瓦の坂道に
ひとつ影が伸びる
灯がともる看護寮の窓
白衣の裾が揺れていた
上京した十九の春に
置いてきた故郷(くに)と夢
あの日書いた手紙の裏
まだ開かぬ想いの地図
生きるとは 問いかけて
夜ごとに揺れる胸の灯
失うものばかり数えて
それでも歩いた 看護の道を
悲しみは患者の手から
少しずつ移ってゆく
恋に怯えた二十七
笑顔だけが嘘じゃなかった
君がくれた白い花
今でも胸で咲いている
生きるとは 託されて
震える指が救う鼓動
過ぎし日々(とき)に涙は零れ
だけど前を向くための証
「なんで私だったの…?」
問いの奥に 見えたあの光
生きるとは 重ねゆく
悔いなき夜を紡ぐように
夢を見た少女の声が
いま灯火に変わってゆく
愛された 証(しるし)だけ
忘れぬように胸で抱いて
笑った日も 泣いた夜も
すべてが私を作ってきた
これからも 歩いてく
答えのない明日だとしても
あなたの手のぬくもりだけは
この手の中で 消さないように
静かな坂道に 春の風が吹いた
- 作詞者
ネオDJもりこ
- 作曲者
ネオDJもりこ
- プロデューサー
ネオDJもりこ
- ソングライター
ネオDJもりこ
- サンプリング元のアーティスト
ネオDJもりこ

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ちりぬるを
ネオDJもりこ
小説『ちりぬるを』について
こちらハクメイさんのnoteです
https://note.com/lynx_hakumei/n/n8ac3de5613be
この作品は地方から上京し、看護師を目指して学び、そして現場で働きながら
「なぜ生きるのか?」
「自分の人生は何のためか?」と
問い続ける女性・久(ひさ)の物語です。
十九歳で寮生活を始め、看護専門学校を卒業し、産婦人科配属、夜勤、三交代制の過酷な仕事。そこに恋も、家族も、自分の時間も揺れながら押し寄せてきます。戦後の高度経済成長期の価値観がまだ色濃く残る昭和の時代背景の中で、白衣の“天使”という幻想に縛られず、現場のリアルと自分の「生きる意味」を見つめる物語です。
曲「ちりぬるを」について
この曲は小説の世界観を「昭和モダン×ピアノジャズ」という音の装いで再構築しました。ピアノ、ウッドベース、ブラシドラムといったジャズ編成で、昭和中期のジャズ喫茶を思わせる音像を作っています。
女性ボーカルが、久の“問い”“揺れ”“決意”を静かに歌い上げます。
「記憶の揺らぎ」「時間の流れ」「白衣の裾」という視覚的モチーフを使い、音楽的にはイントロの軽やかさ、語り、サビで煌めき、そしてラストコーラスいう構成で「過去を抱えつつも未来へ走る」久の内面を描きました。
小説を読み「問いかけ、生きる」というテーマに共感してくださる方へ。
仕事・恋愛・家庭の三つに揺れる現代女性のリアルと結びつきます。
音の細部にレトロなセピア調サウンド、ピアノやクラリネットソロの彩りで昭和モダンの空気を醸します。歌詞を追いながら聴くと、〈白衣の裾が揺れていた〉〈赤煉瓦の坂道〉といったシーンが映像のように浮かびます。
電子書籍
https://amzn.asia/d/9r0msuK
アーティスト情報
ネオDJもりこ
ネオDJもりこ(Neo DJ Moriko) 現役の病棟看護師として命と向き合いながら、もうひとつの顔は「音楽で物語を届ける AIソングクリエイター」。 AI音楽ツールを駆使し、副業仲間やKindle書籍、そのほか配信者の人生を1曲に閉じ込めた“イメージソング”を100曲以上制作。 Stand.fmやYouTubeを拠点に、Apple Music・Spotifyといった世界の音楽プラットフォームでも配信を広げています。 “ネオDJ”の由来は、コンテンツレジェンドと名高い奥田裕之プロデューサーが命名。 「ただの楽曲提供者」ではなく、その人の物語を音楽に変換する語り部でありたいという強い想いで活動中。 Kindle出版、コミュニティ活動、AIイラスト制作とも連動し、音楽を軸に人と人をつなぐ「新しいDJ像」を発信しています。 聴いた人が「これは、あの人の歌だ!」と感じられる、そんなパーソナルで心を動かす音楽を、日々お届けしています。
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