Kacho Fugetsu Front Cover

Lyric

Kacho Fugetsu

tragidist

朝に飢えた時は

テレビのノイズを待っている

調のない機械音を

我もなくずっと聞いているんだ

夜に飢えた時は

歓楽街を彷徨っている

オアシスを探す様に

我もなくずっと彷徨い続けてる

心が飢えた時は

じゃあ何をどうすりゃ良いの?

吐きそうになるくらいの

この渇望を満たすのは

もういっそ自分を捨てて

何かに変わりたいわ

例えば柔い花、

野に咲く一輪になれたら

私は花になりたい。

そう穢れのなく美しい

私が花になれたのなら

世界を少し色付けられるか

轍の隅に咲く

目下に燻むハルジオン

そう夢想し今日も独り

部屋の隅、ベッドの上で嘆く

そろそろ変わらなくちゃと

焦る自分に誰かが嗤う

幻聴の罵声の中

堪らず処方の眠剤を飲んだ

酩酊に苛まれ

ぐるぐる狭まる視界の奥

最後に映ったのは

隣家の軒に吊るされたネモフィラ

周縁の外に逃げた癖して

本当はずっと願ってた

壇上喝采の中、花束掲げて笑う姿を

美しいものを見ると

心が暗くなるのは

きっと醜い自分を投影しちゃうから

自分を否定して

生まれ変わりたいって思うのは

きっと今の自分に

まだ少しの期待があって

もういっそ汚れたままで生きるから

最期そんな自分に花を

手向けてくれよ

それで良いだろ?

どれだけ夢想したって

世界は等しく廻って私はその中の

たった一分子に過ぎないのだから

何かを変えたいのなら

まず自分が変わらなくちゃな

とりあえず布団から出て

部屋の隅の空き缶を拾おうか

  • Lyricist

    Reimei Nakamura

  • Composer

    Reimei Nakamura, tragidist

Kacho Fugetsu Front Cover

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    tragidist

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