歌詞

鏡町の死ノ目通りに　顔の無い郵便配達夫が

帰期を待ちわびる母札不在の茅屋に

黒い縁取りがされた葉書を投函し

不失者捜索の打ち切りを知らせる

四辻に響く耳憑の声　活字で切り咲く朴訥の鵺

拐われ少年少女の結末　呪われ雑踏上梓の顛末

夜儿の事件簿怪奇小説　口裂け女やメリーの伝説

赤いマントが忌屋を訪ねる　逢魔が時に、スレ違う

影と影とがカニバリズム　存在意識が溢れるリズム

明るい家族の終末計画　本質見抜けぬ天体観測

吸血鬼が血と煙草を吸う　煙が黙々事件を巻く

赤い糸が縫合する　荼毘に付した人形一体

走馬灯に巣食いし病気　海馬に虚偽の道化の影

喰われた喰ったとポリリズム　妄想世界の主人公佇む

筆を振った背中の鉤月　振り子がギチギチ町揺らす

失踪鏡の中のお前は誰だ　逢魔が時に、スレ違う

鏡の中のお前は誰だ

みーつけーた

影無きすれ違う　赤い呪詛を背負った

夜儿がすれ違う　小指　糸が解れた

影無きすれ違う　世界が傾いた

逢魔が時に、スレ違う　目と目すりかえた

藍色に染まる空　見上げた　一番星

それは禁制のめくらくらあいた

鏡の中のお前は誰だ

影無きすれ違う　赤い呪詛翻した

夜儿がすれ違う　埋葬虫が黄泉から孵った

影無きすれ違う　振り子がほら嗤った

逢魔が時に、スレ違う　影と影すりかえた

逢魔が時に、スレ違う　目と目すりかえた

逢魔が時に、スレ違う　影と影すりかえた

藍色に染まる空　見上げた　一番星

それは禁制のめくらくらとじた

めをとじて　くちをつぐむ