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SCARSのメンバーでソロ作を待たれていたSTICKYが、I-DeAをエグゼクティヴ・プロデューサーに据えてついにファースト・アルバムを完成させた。集団では表現しえぬパーソナルな本音を映し出すのがソロ・アルバムの本分だとするなら、これ以上ない内容と言えるかも。取り返しのつかない過去?現在に至る悔恨や、先の見えないプレッシャーも色濃く映り、一人に戻った男の弱さが悲哀すら伴って滲んでくる。そんな世界にあって、鬱屈した思いをBRON-Kと軽やかに反転させる“タマには”や、いま一度力を振り絞る“終わりなき道”が救いだ。チャラついた男女のやりとりを傍観する“お好きにどうぞ”も、ユーモア交えた言葉で切り裂くSHIBA-YANKEEの好演と共に見逃せない。