

遺恨
恥じるような人生ですらもなく
願えもしない できない 生まれ 穢れ
「出来損ない」 嘲笑 抜けない棘は
飴色の冷たい夜 風にもたれて泳ぐ
さめざめと黄昏空
いつかのあの赫にも似て
今日もまた どちら様
誰も知らない花が咲く
《幸せ》という言葉が嫌いでした
脅迫的で曖昧なものだから
無価値の雨浴びて削がれて
出来上がった 鋭利なそれが
誰かの心臓に届いた頃 花が咲く
ある晴れた 未明の空
やけに澄んだ頭の中
仰向けで 流れ星
煌めく星の戯れ
崩れゆく 鈍い音が
やけに心地よく響いて
仰向けで 流れ星
騒めく蟲の戯れ
哀れ 哀れ 哀れと
運命 定め 遺恨の情を
白日に晒して 最低 咲いて
「たまに、どうしようもなく死にたくなる」
息を継ぐ 生きるための
さながら呪縛のよう
ある晴れた 未明の空
焼き付いた網膜の裏
うつ伏せで 断頭台
その時を静かに待つ
崩れゆく 鈍い音が
やけに心地よく響いて
仰向けで 流れ星
指で描いて空を切る
頭が 頭が
割れそうに痛く
身体が 身体が
溶けていくような
指先 指先
青くて綺麗で
言葉は 言葉は
声になれない
- 作詞者
八雲
- 作曲者
Taizo
- 共同プロデューサー
八雲
- ミキシングエンジニア
Taizo
- マスタリングエンジニア
Taizo
- グラフィックデザイン
八雲
- ギター
Taizo
- ボーカル
八雲

夜光蟲 の“遺恨”を
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遺恨
夜光蟲
夜光蟲の音楽性を示す第十弾音源
第一弾〜第十弾を以て「路地裏より愛を込めて」シリーズとする
アーティスト情報
夜光蟲
2025年、2月に始動。Voice八雲とGuitarのTaizoによるバンド『夜光蟲』 ビジュアル、音楽性、映像、歌詞の世界観全てを包括してコンセプトを路地裏電脳秘密倶楽部とする。 アコースティックギターとEDMサウンドに湿度を纏った歌謡メロディー、八雲自作の小説を元に紡がれる悲哀に満ちたリリックと不気味かつ異世界的な映像が特徴。
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