ララバイブラザーズのエキスのジャケット写真

歌詞

レトリカル・スウィング

ララバイブラザーズ

君は硝子の風 ロココの苦悩

気圏を満たすカプリチオ 微香性の瑪瑙

夜の教室の魔法 燐光サーカスショー

透明薔薇に火照る蜜のよう

未だ清廉な百万の憂い

木漏れ日が朝霧に描く淡い線さ

饐えて黄ばんだアクリルの少年時代が

戻れないと知ってるからの美しさ

王冠、花火、樟脳とブリキの記憶が

ラムネ瓶のビー玉に歪んで映るよう

僕は熱病の夢 アクメの不能

未必の故意とカタルシス 石膏の荒涼

卑しいケロイドの痕 焦心トルバドール

無声慟哭が搾る重油のよう

コケティッシュな日没の痙攣

その頬に涎の跡が光るのさ

瘴気に中てられた不具の小動物が

気狂ったまま悶え続ける醜怪さ

鉛と錫の焼け付いた金属臭が

水脹れのサナトリウムにとごる澱のよう

少女の膝のかさぶたの痛痒だけが

知ってるんだ、そんな種類の感覚を

肩に掛かった透けるような黒い髪の毛が

絡まったら、もう身動きは取れないけれど

真夏の正午、噎せ返る野草の匂いが

アセテートの粘る菌糸を溶かしたら

生温い息がギリギリ掛かる距離から

囁くんだ、マニエリスムの脆い連歌を

  • 作詞

    ギターララバイ

  • 作曲

    ギターララバイ

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ララバイブラザーズのベストアルバム『ララバイブラザーズのエキス』が17年の時を経て、サブスクリプション形式で登場します。
「卑屈ですけど、何か?」

アーティスト情報

  • ララバイブラザーズ

    ピアノララバイとギターララバイからなる二人組み。血縁の真偽については未確認。 ピアノとギターをバックに、ノスタルジック、エロティック、はたまたナンセンスな詞を卑屈に歌い上げる。音楽的なスタイルとしてはジャズの影響が強いような、でも、ジャンルはそれほど意識はしていない。

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