歌詞

昔々のそのまた昔

狼という悪い生き物が

聞いた話じゃ森を荒らして

嫌われ者と呼ばれていたとさ

時は変わり今のお話

大人という悪い生き物は

欲に塗れた頭でっかちで

嫌われ者と呼ばれていたとさ

「あんな大人になりたくない」と

拳を握りしめた少年も

蔑みながらどこか他人事

切り捨て御免の世の中も

冷めた声を

狼のまま生まれて来たなら

背負う磔の重さに泣こう

徐々に蝕む大人の運命は

御伽話で覆せるのかい

誰も彼も大人のせいと

夢の語り方も忘れて

それじゃ今のあなたは何者？

「仕方ないのよ、生きる為だもの」

己が正義を振りかざすために

見えない敵を作り出した

己が無力から目を逸らす為に

弓を引いたのは偶の像

咽び泣いた

誰が為に夢を見る？

一度は描く青写真

言い訳を聞き入れるほど

夢は野暮じゃない

悪者の面の下

狼も大人たちも

笑ってる　明日は御身と

歪んだ空を仰ぐ

あることないこと吹き込まれながら

生きてるだけでこうなった

さよなら告げる間もなく投げ出され

背中も徐々に丸くなった

変わり果てた

歌われる大人とやらに

なすりつけるその前に

心沸く一縷の夢を

忘れじと願う

悪者の面の下

狼も大人たちも

泣いている　無垢なまま

滲んだ夢を見てる

滲んだ夢を見てる