

湯気が
部屋を
ほどいていく
カップの上で
白く揺れていた
言葉にならない朝が
そこにあった
窓の光は
まだやわらかくて
テーブルの端に
静かに落ちていた
何かを始めるには
少し早くて
何もしないには
少し明るかった
湯気が
のぼっていく
今日という日を
急がせないように
消えていくものが
あるだけで
朝は少し
やさしかった
昨日の疲れが
肩に残っていた
それでも
お湯を沸かす音で
部屋が少し
生活に戻った
誰かに見せるほどの
朝じゃない
でも
失くしたくない朝だった
湯気が
のぼっていく
何も言わずに
のぼっていく
残らないものが
あるから
今が少し
あたたかかった
形のないものを
見ていた
消えていくものを
見ていた
それでも
そこにあったと
思えた
湯気が
のぼっていく
静かな部屋で
のぼっていく
今日がまだ
始まる前に
僕は少し
息をした
湯気が
ゆっくり
消えていった
- 作詞者
YOHAKU
- 作曲者
YOHAKU
- プロデューサー
YOHAKU
- ラップ
YOHAKU

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湯気
YOHAKU
アーティスト情報
YOHAKU
言葉にならなかったものを、そのまま残す音。 静かなトラックに乗せて、日常の中にある違和感や余白を描く。 特別じゃない時間、名前のつかない感情、 消えなかったものだけを拾い上げるように。 強くは言わない。 でも、確かにそこにある。
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