Lyric

夢うつつの 微睡みの中で

くしゃくしゃになった 夜の空気をほどいたら

かすれた街灯が じんわり瞼をこするわ

まだ ここにいるの？

昨日の夢を ポケットにしまったまま

瞬きするたび 景色は歪んで

ひび割れたアスファルトに 影だけ落ちる

私の声は どこに消えたの？

ねえ ねえ こっち向いて

ガラスの街で 独りきり

ねえ ねえ ここにいる

さもなきゃ 全部 風に消える

私を見つけて 幻になる前に

交差点のノイズに 紛れる前に

ねえ 忘れないで ここにいることを

名前を呼んで それだけでいい

深夜二時の コインランドリー

ぐるぐる回る世界に 埋もれながら

踵を鳴らして 固まってた

でも 何を待ってたんだっけ？

誰もいない 図書館の奥

微睡むような 月の光

ふと 伸ばした この指先

そこに 私は いるのかな？

私を見つけて 光の消えた街で

もし どこかで 手を振っても 届かないなら

せめて 名前を呼んで それだけでいい

ここにいたことを 世界のどこかに残して

指先に残る 夜の匂い

すれ違う影の その一つに

私がいたなら

ねえ 気づいてくれる？