Lyric

あどけなさも残る空

枯れ葉と待ち人の列

塞がれた白い息を

代わりにバスが吐き出す

何の区別も変哲もない今日が

生まれ変わるひとときに

やがて

想像に抱いた

あの頃を掲げて

凍てついた過去が

ただ　うちとけるまで

それぞれに描いた

憧れ追いかけて

安らかな痛みに

手柔らかな痛みに

内ポケットの胸騒ぎ

まるで十二月の様な

垢抜けた君のコート

あの空も塗り替えそうだ

定刻は過ぎて

過ぎ去る人波に

変わらぬ街並みに

錆び付いた視点で

ただ　今を綴るだけ

知る人も別れて

シルエットは重ねて

俯かない旅に

名に背かない旅に

袖を引くのは過去の若者たち

現在を織り成す街角のダイアリー

やがて

想像に抱いた

あの頃を掲げて

凍てついた過去が

ただ　うちとけるまで

それぞれに描いた

憧れ追いかけて

この先もずっと

弛まぬ物語を

過ぎ去る人波に

変わらぬ街並みに

安らかな痛みに

心無い光に

臓は委ねて

今はただ委ねて

悲しまない旅に

名を惜しまない旅に