誰かが言った 優しいだけでは足りぬと
なるほどそうか 身に覚えが無いわけでもない
気付かぬ間に手にしていた 精巧に作られたる愉快な仮面の贈り物
一度被ったが最後 もう固く剥がれない どうしても剥がれない
波打ち際 押し寄せる色 あなたのその御姿が見ゆ
言い伝えを信じるならば ありのままで生きてよかったんですか
誰かが言った 優しいだけではつまんないと
阿呆になった人間が世俗じゃ好まれると
己の生き方は間違ってはいない? そう問い掛けました いや、誰かが問いました
僅かな疑念 塵が積もるように
出来上がったのは世間への迎合
潮混じるは 寄せ返す波 あなたが体を痛めたと云う
言い伝えが本当ならば 僕は僕らしく生きてよかったんですか
ふとした瞬間 人を比較し見下す僕に気付いた
嗚呼、なんと醜きこと
その程度に堕ちた心はもう到底優しさとは程遠きもの
優しさだけでは足りぬと 囁いたのはそう成れなかった奴だ
真に優しき人間をずっと 貫いた者がどれほど居ようものか
- 作詞
カツラベ
- 作曲
カツラベ
カツラベ の“兎神”を
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カツラベ
「文通」から始まった”君”と”僕”の物語を締めるアルバム。
報われない感情を物語の形として昇華させた渾身の作品。