死と生のジャケット写真

歌詞

BreathFlow

Violet Apple Machine

生きていたい

従順に泥を飲む

水は

沈み

地平線まで真っ直ぐ

湾曲

途切れない

不気味に警鐘はもう

やむ

消失

きのう

ひりつく孤独はまもなく

予兆

予兆

ぐにゃり

それは生きようとする

生きたい

もがく

もがく

もがく

もがく

真っ白な流れ

地平線に近づくにつれ

歪む

人工

曲げられた

曲げられている

その流れは姿を保つ

それは生きようとする

生きようとする

銀の河

祝福

花の芽

白黒の大地

色づきを増す濃い緑

黄金の光

回帰

あめ色の鳥

四季の色

それぞれの美しさ

ああ、ぼくはあるんだ

在るんだ

在りつづけるんだ

辛いことも苦しいことも

ただぼくを曲げることしかできないものね

大丈夫だよ

君が思うよりぼくはうんと強い

ぼくはずっと流れていくんだ

いつだってあなたを大事に思っている

温かな部屋

冷たい隅

カーテン

黒いシミ

部屋の奥

優しさ

悪意

悪意

悪意

私の死ぬ日まで

私は生きようとするだろう

私は生きようとするだろう

それは生きようとするだろう

生きようとするだろう

生きていくんだ

膝を抱えてうずくまっている

壁によりかかっている

頭を抱えている

身体のあちこちにガタが来ていて

もうダメなんじゃないかと思う

でも、何かが私の手をいつだって

強く握っているように感じる

その何かが今わかったよ

そうしたら声が聞こえたんだ

今からそれを謡うよ

じゃあ、行くね

私はあなたの身体

あなたのすこやかな身体

あなたを愛している

あなたを愛している

愛している

両手に収まらぬ愛に包まれ

異様なまでの強い愛に

何もかもを砕くほどの愛

愛している

それを忘れないで

生命力とは何かに搔き乱されても

決して減少しないもの

渦を巻いて

生きようとする

生きようとする、その意思をどうか

どうか

どうか

あなたの中に宿るそれが

何者にも毀損されませんように

私には祈ることしかできないけれど

地と空は溶ける

水脈はピンクの血管

虹色の細胞

細胞核のその奥

掻き乱す

さらさら

掻き乱す

ざあざあ

掻き乱す

ぱしゃぱしゃ

掻き乱す

ざわざわ

掻き乱す

じゃぶじゃぶ

姿形だけ変えながら

減退せず

生きていたい

BreathFlow

  • 作詞

    Violet Apple Machine

  • 作曲

    Violet Apple Machine

死と生のジャケット写真

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詩人の咆哮。
今作はポエトリーリーディングを中心としたアルバムである。
深淵かつメロディアスな「BreathFlow」、日常的に経験する感情を底の底まで内省した「喜びについて」、およそ6分のあいだ途切れることのない朗読を続ける「POETRY ORGANISM」などを収録。

アーティスト情報

  • Violet Apple Machine

    ポエトリーリーディングを主な表現手段とするミュージシャンであり詩人。 自ら手掛けた楽曲に自ら手掛けた詩の朗読を載せるスタイルを採る。 その作品はアンダーグラウンドかつ内省的な衝動に満ちている。 現時点で描かれたテーマは「生命力の強靭さ」「喜びに関する省察」「全ての創作者への賛歌」等。 Violet Apple "Machine"ー"機械"、即ち無機質という意味を有するこの文字列は詩人Fuuのソロプロジェクト​名義である。

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