Lyric

グラスの底に沈んだ　さよなら

言葉より　静かな嘘が沁みる

背中越しのまなざし　たった一度も交わらず

名前さえ　聞き合わないまま

この夜が終われば　夢にしてしまえる

そう思いたくて　目を閉じたの

ねえ　愛じゃなくていい

でも　嘘だけは　優しくして

煙のあとに残る香りだけ

信じられる何かを探してた

抱きしめてほしいわけじゃない

ただ　今の私を壊さないで

消えた言葉が胸に焼きついて

静寂がやけに　心に触れてく

もう誰にも染まらない

そう思ってたのに　ねぇ　今さら…

ひとくちのワインが　昨日を滲ませる

眠れない理由　またひとつ増えた

許すことが愛なら

もう愛なんて欲しくない

でもね　この夜だけは

あなたでいてよ　何も聞かずに

ねえ　愛じゃなくていい

でも　終わらせ方だけは　優しくして

煙のあとに咲いた沈黙が

涙よりも　綺麗だった気がする

名前のないぬくもりでも

この胸が覚えてる限り　それでいい

灯りが消えた部屋の片隅で

夢を一枚　脱ぎ捨てた私

夜が明けても構わない

この痛みごと　抱いて帰るわ