歌詞

かぼちゃの灯りがゆらりと揺れて

路地の影がやさしくほどける

細い小径を曲がるたび

橙の輪が足もとに生まれる

猫と歩幅をそろえたら

胸の呼吸が静かに合う

指先に触れた夜の温度

遠い鐘が一度だけ鳴る

ハロウィンのやさしい灯りに寄り添い

今日の言葉をほどいていく

ふわり揺れる光のリズムのままに

明日の入口を見つけ出す

窓辺の紙飾りが微かに揺れて

香るシナモンが夜に溶ける

猫のひげがきらりと光り

笑みがひとつこぼれ落ちる

ひと呼吸して目を閉じれば

月のしずくがまぶたに落ちる

ハロウィンのやさしい灯りに寄り添い

言葉はそっと澄んでいく

橙の輪のぬくもりだけを

胸にしまって歩いてく

並木の影が少し長くなり

風見鶏が静かに回る

猫がしっぽで前を指して

角の向こうへ誘ってくれる

路地の匂いは甘い手紙

名前のない魔法みたいに

今夜だけの小さな物語が

足音へそっと重なる

ハロウィンのやさしい灯りに寄り添い

今日のページをとじていく

やわらかな光に手をひかれて

明日のページをひらいてく

同じテンポでならぶ足音が

静かな終止にほどけていく

灯りをひとつ見届けたなら

猫に「またあした」と囁く