歌詞

もう行くんだね

古い鞄を手に　君が遠ざかっていく

それなら得意だよ　小さな頃から

うまく笑っていることには

慣れてるから

「生まれてくれてありがとう」

言われたことはないな

でもその想いは知ってる

言葉は要らないよ

グーチョキパーの単純な世界は

嘘つきな僕自身によって

とても生き辛くなってしまった

有りの侭でいることが

何よりも難しくなってしまった

分厚く束ねた音像と

不細工極めたる温度で

心から君を呼ぶよ

なりふり構わないつもりだよ

方位磁針が指した方向

全部逆向き歩んだ末路

そんな小説の１ページ

どうか笑わないで

読んでみてほしいんだ

もちろん僕だって　大きくなるまで

それなりの努力はしたよ

人並み以上に

だけど足跡みたいなものは

とうとう付かなかったんだ

僕は本当に生きてるのかな

そんな風に思う

等身大の退屈な世界は

予定調和を絵に描いたようで

とても輝きとは呼べないから

出発を決めた朝

鞄に滅茶苦茶に詰め込んだ

明日の欠片

遠くに重ねた鏡像は

見え透いた未来だとしても

心から君を呼ぶよ

どこまでも連れていくつもりだよ

時代が求めた方向

全部逆向き走った末路

とある小説の１ページ

見てろ

これが僕だけの座標軸だ

きみが生まれたことに感謝しよう

ホールのケーキでお祝いしよう

食べきれないほど大きな世界は

360°すべてきみのものだ

そしてきみが決めた道ならば

僕は正しさを信じよう

たとえそれが出来損ないだったとしても。

分厚く束ねた音像と

不細工極めたる温度で

心から君を呼ぶよ

なりふり構わないつもりだよ

方位磁針が指した方向

全部逆向き歩んだ末路

そして書き上げる100ページ

ラストシーンには

君に居てほしいんだ

そうだね、もう行くよ

両手を振るあの日の僕が

背後に遠ざかっていく