歌詞

冬を超え陽だまりの並木道

会えなくなっても意外と

平気になれて少しやだね

忘れないと　流した涙も

すっかり渇いてしまった

跡も無くなってしまった

少し早めの今年の桜

お別れの日と同じ温もり

思い出した君と最後の時間(とき)

歩く帰り道満開の薄紅

君もどこかで見ていたら

思い出す僕は笑ってたかな

昼下がり　早帰り並木道

賑やかな町に訪れる

つかの間の静寂の中

いつもなら素通りするベンチに

あの日以来に腰掛けた

冷めかけたコーヒー飲みながら

少し早めのあの日の桜

忘れかけても消えないまま

また誰かと迎えた最後の時間(とき)

君とのサヨナラを

上書きしていくような

新鮮な痛みにも出会ったけど

まだ寂しくて

僕はちょっと嬉しかった

少し早めの今年の桜

風に吹かれて花びらヒラリ

あの日と同じ冷めたコーヒー

飲み干してまた同じ温もり

思い出した二人最後の時間(とき)

角を曲がって見えなくなるまで

涙堪えて手を振ったから

思い出す僕は笑顔でいるはずだ

会えなくなって平気になっても

寂しくなれるから僕は平気さ

ベンチを離れ家路につく

春風に舞う薄紅