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歌詞

私が祈るとき不思議に世界は曲がる緑の

三木悠莉

一つ一つ数えればきりない

きれぎれの今を過去が囲う

書こうとすれば

木漏れ日に薄い血漿がにじむ

ゆるすことが糸を絡め

許さざるを訪ね

帰り道を

どうか、と首を垂れるときにある祈りではない鈍色のあわいは呼吸で

導火線

引きちぎらず

丁寧に切断され解かれた臍帯

私が祈る時不思議に世界は曲がる緑の

君は名前をなくしたまま

立ちつくし隔たれ

銃声から始まったものだってあった

君は笑っている

望まれず歩いたように

私が祈る時不思議に世界は曲がる緑の

生まれたときから爪が生えていたいきものは

集約される場所をしらないまま

自由が一番の果実と信じて

すべてを光のせいにする

ただ広いグラウンド

風をまきあげて

うす茶色の油膜につつまれながら

少年たちが眠る

滑稽と牧歌の

境界で

しっかと目をひらき

そうかここまで届くのか

私が祈る時不思議に世界は曲がる緑の

君は名前をなくしたまま

立ちつくし隔たれ

銃声から始まったものだってあった

君は笑っている

望まれず歩いたように

私が祈る時不思議に世界は曲がる緑の

もう中にも外にも

だれもいなくなるころ

左耳だけできく

いとおしい音楽

かいくぐるよう

右耳に流れ込む

自分の足音だけ

世界にたおやかな空白は訪れ

見えないときそこには何もないと知る

立つべきをあぐね

もう中にも外にもだれもいなくなるころ

世界にたおやかな空白

人の上に彼は作られ 仕方なく

肩を叩く

何も始まらないわけなくて

何もかも始めた

あけたままの引き出しに

世界中の戦争は押し込まれて

ひかる

私が祈る時不思議に世界は曲がる緑の

君は名前をなくしたまま

立ちつくし隔たれ

どこからだって始めてよかった

望まれず歩いたように

もう何も言えないくらい

未来しかない命になって

  • 作詞

    三木悠莉

  • 作曲

    primitronics

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ジャパニーズポエトリーリーディング/スラムシーンを牽引する
トップフィメールスラマー三木悠莉、キャリア10年にして
10年ぶりの2nd フルアルバム。
ビートメイクには名古屋の雄primitronicsを核とし、線描、MOKVA SOUNDSを起用、東西シーンを代表し活躍する詩人、クノタカヒロ、遠藤ヒツジもfeat.参加。
日本人スラマー初のヨーロッパツアーを終え、ラテンアメリカツアーも控えた今、彼女のコトバは何を伝えるか。
これぞジャパニーズポエトリーリーディングのニューマスターピース。
スラム道、女一代、ここにあり。

アーティスト情報

  • 三木悠莉

    ポエトリーリーディング、スポークンワードのパフォーマンスを競い合う大会=ポエトリースラムにおいて、全日本大会を2連覇(2017、18)、現在最もワールドワイドに活躍するアジア、日本のポエトリーリーディング/スラムアーティスト。 日本史上最大規模となったポエトリーフェスティバル「ウエノ・ポエトリカン・ジャム5、6」、現在のポエトリースラム日本選手権大会「KOTOBA Slam Japan」」を主催、伝説的なNYのポエトリーカフェ「Nuyorican Poets Cafe」とアジアで初めて協業を成功させるなど、オーガナイザーとしてもジャパニーズシーンの第一線に立つ。 2022年からは、40ヶ国が参加するポエトリースラム世界大会機構「World Poetry Slam Organization」においてVice President For Asia (副会長:アジア担当) にも就任。 2023年春にはヨーロッパ7ヶ国にてパフォーマンスツアーを成功させ、同年秋にはラテンアメリカツアーも控える、ジャパニーズスポークンワードと世界を繋ぎ、最先端を届け続ける注目アーティスト。

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KOTOBA Slam Japan

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