わたしにもかつて旅の日々があった
霊木(れいぼく)の破片で蹠(あしうら)を傷つけながら
人間であることに飽きた
暗闇で息を潜める蠍でさえ
荊の冠を誇る時代だ
ファンで冷やせないものを
大樹の陰で潰した
名前も知らない木
夜ふけにみぞれの降るなかで 酔い潰れ
氷のふち飾りに彩られた
わたしを溶かしたのは
伝説と生命にみちた複製芸術のイデアだ
誘(いざな)われるように
隔て板を蹴破り脱出経路を下り
聖像のような冷え冷えとした唇で
わたしは炉部屋に入った
歓びの義務を負う覚悟を決めて
わたしは炉部屋を後にした
酒宴の席の片隅で流した鼈甲のなみだを
この穴だけで実在が輝いた
根のない幹の空洞に注いだ
弱り果てたかつての不在が
わたしの傍(かたわら)ではねた
今日は揺り籠の中で
自由になって目覚める
ファンで冷やせないものがある
永久に旋回を続ける幽霊として
空を舞い、語りつづける
ある源泉を
ほたるのような わたしの失った旅を
実際 光じゃ照らせぬ道や生きがい
昏さがここに灯る
短い踊り neko beatz 鬼火
一粒ずつ摘む神の実
根っこ張った樹に憧れ募らせ
薫風に運ばれ 黄昏 やっぱ風まかせ
空夜の中で順番待つ葬列
どうせ繋がる道ひとつなんです
あー、そうか、希望ってずいぶん情けない形をしていたんだな
せめて笑え
朽ちた石杖 冷たくなる明朝
降り出す雨粒に祈りを込め夢如雨露
眺め遥かに凪ぐ涙風路
浜辺 流木 寂れ 草臥れ
音はそれぞれ在りし旅路を奏でる
君を置き去りにして
時の移ろいは止まない
何処かに聞くべき声はないか
君は首をめぐらせ耳をそばだてる
ここは夢と夢の間なのか?
それとも夢の底の裂け目なのか?
大金を稼いだ歌が聞こえる
そんな歌なら聞こえる
ただ、人の声はない
そのまにまに闇を宿した声はない
君は結局 独り行くんだ
端から端、隅から隅
カルキノスのように踏まれながら
時に君自身さえ置き去りにして
静かに燃える魂
気づかないうちに天秤に蝋を落としちまうらしい
蒼ざめ醒める街 溶ける形
陽だまりに酔っぱらったどん詰まりの路地
名づけうるものすべて
わたしを閉ざす殻でしかないなら
あらゆる確かなものを棄てて往こう
なしくずしの死
果てに待つ 誰でもない明かりの揺れる部屋に
- Lyricist
KYOTOU-O, Blue Zigokugawa, Kamipyasso
- Composer
Virtual Neko
Listen to Poêle d'intérieur.zip (feat. Momiji Haruno, Blue Zigokugawa & Kamipyasso) by Club Turtle
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Poêle d'intérieur.zip (feat. Momiji Haruno, Blue Zigokugawa & Kamipyasso)
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Club Turtle
Wandering through the starlit night streets, I ended up at a club with a sign that said "Club Turtle".
As I stepped into the club, I saw people I'd never seen before.
Loud sounds I've never heard.
A lot of light I've never been exposed to.
A heartbeat I've never felt.