歌詞

佐保路は春の風誘い

川路桜が咲き乱れ

君がいない　ただそれだけ

旧り難く(ふりがたく)　あはれと見つつ

君の愛した花達が

君を偲んで咲き誇る

春になれば　思い出して・・・

君の言の葉消す忘れ草

もしも君がここにいたら何を望むだろう

伝えきれぬ恋ふらくは

心を身体を掻き乱す

舞い上がり揺れ落ちて

美しく儚く消えてゆく

花は咲いて　やがて散って

ぬばたまの闇に沈みゆく

嗚呼　嗚呼

千鳥鳴く佐保の河瀬の

さざれ波やむ時もなし

川は流れ　海へゆけば

日(け)長く恋ひし君に逢えるかも

振りさけて三日月見れば

君の眉引思い出す

春が過ぎて　次の春も

ただこの場所で待ち続ける

いつか君に逢えたならば何を語るのだろう

幾千もの夜をかけて

うらさぶる　ただ一人の日を

舞い上がり揺れ落ちて

ただ一人佇む櫻守

花は咲いて　やがて散って

かりそめの宴よ続け

舞い上がり揺れ落ちて

華やかに切なく散り急ぐ

花は咲いて　やがて散って

ぬばたまの闇に沈みゆく

嗚呼　嗚呼