Lyric

もし終の住処を 選べるとしたのなら…

月夜へと溶けゆく 歌声を思い出す

音楽の都と 呼ばれていた街を

彩る華やかな 双子の話

むくれた顔して 見つめるあなたに

少し照れながら

「見せたいものがあるよ」

舞い降りた天使のように 月明かりを受けて

色鮮やかな旅の話に 頷いた瞳は

描かれたどんな色より 煌めいた蒼さで

次の旅では肩寄せ合い 見たことない景色を共に

私の気持ちに 気付いているのだろう

少し照れながら

「見せたいものがあるの」

背を向けて羽根を広げる 月明かりを受けて

照らされゆく星屑たち 指でなぞるように

この羽根であなたの話す 世界を見てみたい

背中の上あなた乗せて 二人飛び回るの

ねぇだから

振り向くとあなたは 青白い顔して

「もう、時間がない…」と 言いながらも

最後の鍵は 解かれ扉は開いた

差し出す手を取り

「まだ見ぬ世界へ」

振り向いて立ち尽くした 止まる思考の中

嘲笑った主人の顔 視界を歪めてた

飛び散った硝子と共に 横たわるあなたに

とどめを刺すその銃口 遮って叫んだ

「もうやめて」