

そろそろソロでやるか
錆びたペン握り書いた「サウナ」
客演1バース出番は僅か
これに感謝 そう「はじまりは最高」
また増えた人のステージ
でもソロの曲は未だブレーキ
引いたまま走りまた急停止
書いては消して進む数センチ
なんでこんなに進まねー
全ての曜日がブルーマンデー
テンション上げても数分で
無駄に走る夜道スクーターで
はぁ なんかおかしい
1人で立つのに欲する止まり木
これがソロか グループ上がりの頃だ
洗礼を食らったそれもモロだ
3バース書く体力もなく
経験値少ないからまたもがく
ソロだからこそ1人じゃ終わる
俺もタフに浴びるドラム
客演バース 客演LIVE
いろんな所連れてってもらったな大分
俺からしてみりゃ三蔵法師
みたいな仲間たちを参考に
そんな風に使いたい時間
仕事も変えた 狙うハイリターン
なんてことはなく結局は地道
現場で触発されてった意識
タバコ中に見るタイムテーブル
次のイベントのイメトレを無限ループ
流れが大事 LIVE前のステップ
こんな趣味出来たからか歌詞が降ってくる
獣たちと騒ぐ行進曲
ゴリラ祭りでなるドンキーコング
録音とステージに向ける承認欲求
ソロだけどあんまりしない個人勝負
結局はみんなで騒ぎたいだけ
その為にビートを今日も平らげ
どんな曲にすっか iPhoneが管理画面
身近なことを書く その時々のさじ加減
でもありったけを詰め込み再発見
遊んでる時の事が曲になり発展
録音 LIVE 遊ぶ ダレる また脱線
ステージ ラップ 1人 フロアとPK合戦
はぁーソロだとやっぱり疲れるな
聞いてる方のがそうか でもある達成感
客演は必要 俺の場合は出る安定感
そんな発見に喜び まためくるカレンダー
告白する時ぐらい緊張
身が引き締まる気持ちを再利用
客演を頼んだ相手はマイヒーロー
新しい気持ちを吸収して再始動
経験が感覚になり炸裂
あのワンバースの夜 思い出が溢れる
お陰で踏める様になってきたなアクセル
言葉で表現する事をより手懐ける
客演を通じて得た経験値
自分のフィルター通して永遠に
残す形にしたメッセージ
ソロだけど1人の力じゃ全然無理
ビートはGotham
このKLOVALコンビはノーマーク
ていうより実は初
だから多めに言葉交わす
64バース
- 作詞者
KENTAKKU
- 作曲者
KENTAKKU, Gotham
- プロデューサー
Gotham
- レコーディングエンジニア
Np
- ミキシングエンジニア
Np
- マスタリングエンジニア
Yasterize
- ラップ
KENTAKKU

KENTAKKU の“客演ドラマ”を
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ストリーミング / ダウンロード
- 1
録音
KENTAKKU
- 2
プレイボール
KENTAKKU
- 3
拝啓
KENTAKKU
- 4
召喚獣 (feat. Hitoshi a.k.a. GIN, TP, setsu, ローランド東, FUKUKITARU, AJ, EIT & DJ-NAO)
KENTAKKU
- 5
これで砕く (feat. METEOR)
KENTAKKU
- 6
タバコ王
KENTAKKU
- 7
人は鏡
KENTAKKU
- 8
八宝菜 (feat. 回鍋肉 a.k.a チャクラヒラク)
KENTAKKU
- 9
ま いいか
KENTAKKU
- ⚫︎
客演ドラマ
KENTAKKU
- 11
続く (feat. SMOKIN' IN THE BOYS ROOM)
KENTAKKU
METEOR & CHIN-HURTZの諸作品への参加など、2020年代に入ってから音源とステージのどちらも主に客演を軸に活動してきたラッパーのKENTAKKUが、ソロとしては初となるフルアルバム「拝啓」を完成させた。2023年にはCHIN-HURTZとの共作アルバム「下北ライフ」をリリースしたが、本作は、そこから現在に至る3年間での様々な変化の過程が現れたアルバムとなっている。最大の変化は下北沢から町田へ引っ越したことだろう。どちらも東京都内の同じ私鉄沿線に位置する街で、距離としては乗車時間で20分ちょっとしか離れていないのだが、このふたつの街は音楽的には全く異なるシーンを形成している。また、何より年齢が40代に差し掛かったタイミングで約20年ぶりに地元に戻ってきたことは、彼の人生にとっても大きな転機となったはずだ。リリックの中で家族について言及したり地元の仲間達をフックアップしたりと、いかにもファーストアルバムらしい楽曲も収録されているのだか、このようなキャリアや生活環境の変化がこの作品の独自性を生み出している。
20年ものブランクを経て地元に戻ることは、ラッパーという立場から考えると、不安な要素も多かったと考えられる。KENTAKKUが町田で活動するには、彼が町田を離れていた間もこの地に根を張ってシーンを支えてきたアーティスト達に認めてもらう必要がある。彼らの中に割って入るのに、おそらく緊張感も味わっただろうし勇気も必要だったと思うが、だからこそ皆から仲間として受け入れられたことは、彼にとって大きな喜びだったに違いない。最近のライブでお馴染みの"召喚獣"では、そんな不安だった心境と温かく迎え入れてくれたことへの感謝の気持ちをリリックに込めながら、多くのラッパーをフィーチャーしている。そして、ラッパーだけでなくDJ-NAOを招くことで、クラブシーン全体に対するリスペクトの気持ちも表現している。また、物理的にもアーティスト同士の距離が近いローカルなシーンゆえに、今まで以上に高い頻度で他のアーティストと関わりを持ち、切磋琢磨できる環境に身を置けるようになったことは、彼のラッパーとしての成長にも良い影響を与えていると思う。
KENTAKKUが町田のシーンの一員として迎え入れられた最大の要因は、間違いなく彼の謙虚で誠実な人柄だと思うが、KLOVAL RECORDSを主宰するSMOKIN’ ACEと、その相方であるGOOD GOOD NEN(SMOKIN’ IN THE BOYS ROOM)が果たした役割も大きい。もともとお互いのキャリア初期から都内のイベントで共演する機会も多く、帰郷後も様々なイベントでソロライブの機会を提供した彼らは、数多くいる町田のアーティストの中でも特別な存在だったはずだ。また、誰よりも音源やライブを真剣に聴き、ネクストレベルに到達するための的確なフィードバックを与えてくれる彼らは、KENTAKKUにとって師匠のような役割も果たしていると思う。2人を迎えた"続く"をフィナーレに据えたアルバム構成からも、彼らに対する強い感謝の気持ちが伝わってくる。
ラッパーとしてのKENTAKKUのキャリアに関しては、町田を離れていた期間のほうがはるかに長いが、本作では当時の経験や繋がりもしっかりと生かしていて、それがもう一つの聴きどころとなっている。中でも"客演ドラマ"は、ソロでもグループでもない、客演での活動期間が長かったKENTAKKUならではの視点からラッパーの苦悩や葛藤が描かれており、とても聴き応えのある楽曲だ。また、大半の楽曲において、キャリア最初期からの盟友であるNP、そして客演時代のよき理解者であり「下北ライフ」でも相性の良さを示していたArch Beatsという2人のビートメイカーを起用しているのも、長きに渡り活動をサポートしてくれた恩人へのリスペクトが感じられる。安定感に満ちた彼らのビートも本作における大きな魅力の一つだ。
「拝啓」は町田での再起とこれまでの経験を軸としながら、一つ一つの楽曲もテーマが練られており、聴きどころの多いアルバムだ。タイトル曲"拝啓"のネタ使いや、Gothamのビートに真正面から立ち向かった"客演ドラマ"の楽曲構成なども心憎い。何より、40歳を超えてソロアルバムをリリースし、いまだに伸びしろを感じさせるラッパーがいることが驚異的である。唯一の難点は楽曲の制作時期によってラップのクオリティに差があるところだが、最近の成長ぶりを見ていると、その点は本人も課題として認識しているだろう。進化が止まらない遅咲きのルーキー、KENTAKKUの次回作が既に楽しみだ。
