歌詞

大好きだった君の匂いも

君の隣で聴いた曲も

君のすべてが

まだここにあるの

君と出会ったこの街も

君と二人で見た景色も

この手をつないだときの感触も

まだここにあるの

あなたとの思い出を一緒に詰め込んで

どこまでも続く道をひたすら走って

知らない街にたどり着いて

思い出と一緒に生きていくの

すべての色がぼやけていく

街並みが変わっていく

ひとりで旅を続けていく

もうこの街には帰らないの

鞄の底にしまった

君の字で書いたレシピも

「いつか作ろうね」の

約束ごと 風化していく

君と分け合った傘も

並んで見上げた虹も

触れたはずの温もりさえも

今は影法師

あなたとの思い出を一緒に詰め込んで

駅のホームで切符を握りしめて

知らない町の朝に目覚めては

欠けたパズルのように生きていくの

通り雨が窓を叩く

「大丈夫？」と聞こえて

振り向けば誰もいない

あの日の私が 泣いている

あなたとの思い出を一緒に詰め込んで

新しい夜明けを呼吸に詰め込んで

歩幅合わせたこの道標

「痛みの数だけ 優しくなれる」

すべての色が滲んでいく

君の声も風になっていく

孤独という名の星座の下で

また一歩 踏み出すために