わたしのいのちよりきれいな花束のジャケット写真

歌詞

されどわたしは今際のフラワァ

雨宮さらさ

ゆるく留めた髪を濡れないようにして贋作を差し出した

足下から枯れはじめた十二の春

色は褪せずなぜか虚偽の数だけ増していく

茎の内側から数えきれないほどの毒素を吐き出しながら

花屋で見つけた廉潔がわたしの表層と似てる

硝子の花瓶に挿しただけじゃア

カラカラの深層を曝すだけ

着床した可憐だったものは

化けの皮剥がれて呪うだけさ

白い瓣が端のほうから傷んで

わたしの視界も罪悪で欠けていくばかりです

ただの1度さえも彩やかには咲けずにいました

「朽ちるなら悪い種子ごと」と幾度も願ったものです

恨むほどに

生まれた姿が凡て でもどうせ畢生が今際

指先で少し触れただけで

粉々に砕けるわ 哲学なら

それでも持った色は青のまま

非才の身を許容して激情を殖やす

ついにはその形相を虚偽の哲学に合わせ変えた

涸れたら諦めますか 毒しかないと 棄てますか

四十八になれば在りし日に

枯死した白い花を弔おう

朽ちても生きる花は青のまま

酸欠でぼやけた色が無邪気に咲くの

硝子の花瓶に挿しただけじゃア

カラカラの深層を曝すだけ

一過の憂いばかりのこの四肢は

もう動かないのだけれど 次は鮮やかに咲くの

  • 作詞者

    雨宮さらさ

  • 作曲者

    雨宮さらさ

  • プロデューサー

    雨宮さらさ

  • グラフィックデザイン

    雨宮さらさ

  • ボーカル

    雨宮さらさ

  • ソングライター

    雨宮さらさ

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ある日毒を受けた
その毒でわたしの青い花は枯れてしまった
代わりに黄色の花がわたしに宛がわれた
黄色の花は清く、可憐で、とてもじゃないけれどわたしには似合わなかった
やがて黄色の花も枯れ、わたしには何もなくなった
なのになぜだろうか、わたしは今もこうして呼吸をしている
花は枯れても美しく、その天命を全うするまでそこにあるのだと知った
わたしの青い花は、黄色の花と共に人生を謳歌する
わたし自身も生命をつなぐ、枯れた色の無彩色まで愛せるようにと

アーティスト情報

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