

持て囃す美しのその切れ味の良さを品定め
余り物同然の不幸の火種を品定め
神がなんだと言われると庇う奴だけが選ばれるのさ
よく見りゃあ目の前に気紛れの札があるでしょう?
そうね たった1度きりの人生謳歌とは言うものの
そうよ たったひとりごとき萎れて朽ちても 何も言うまい
花だった
移り気を堂々巡りする資格もあり街中で愛される
わたし気高い娼婦だった
はてさて 生命は平等と謳う輩は理解るのかしらん?
なぜその浅慮な思想を掻き消されずに済むのか
そうね 花は美しいから花瓶で愛でてもらえるように
そうよ 人も美しいほど愛し愛されるもの そういうもの
諦めた生命ほど生かしまた落とすの品定め
それで愛もわからずに死さえまた夢見の品定め
神がすべてとは言わないが采を自ら下したくはない
…なんてね謙虚なふりもするわ 弱き者の性
そして 枯れるまでの甘い、ほんとに甘い記憶は
葬祭を待つ幾年の間に噛んでは吐き出して
そうね たった1度きりの人生謳歌とは言うものの
そうよ 人は美しいほど愛されるのだから
そうよ わたし美しいから何度も選ばれてしまうの
- 作詞者
雨宮さらさ
- 作曲者
雨宮さらさ
- プロデューサー
雨宮さらさ
- グラフィックデザイン
雨宮さらさ
- ボーカル
雨宮さらさ
- ソングライター
雨宮さらさ

雨宮さらさ の“品定め”を
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ある日毒を受けた
その毒でわたしの青い花は枯れてしまった
代わりに黄色の花がわたしに宛がわれた
黄色の花は清く、可憐で、とてもじゃないけれどわたしには似合わなかった
やがて黄色の花も枯れ、わたしには何もなくなった
なのになぜだろうか、わたしは今もこうして呼吸をしている
花は枯れても美しく、その天命を全うするまでそこにあるのだと知った
わたしの青い花は、黄色の花と共に人生を謳歌する
わたし自身も生命をつなぐ、枯れた色の無彩色まで愛せるようにと
アーティスト情報
雨宮さらさ
北海道を拠点に活動中のアーティスト。 独特の死「性」観で綴られた歌詞、ジャズや昭和歌謡曲を現代人の耳に馴染み良いEDMやポップスに昇華した楽曲により個性派な世界を作り上げる。 楽曲提供のしごとください。 受賞歴 2021年 録れコン2021 課題曲チャレンジ部門優秀賞
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