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この曲は、“第六天魔王”織田信長という存在を、
単なる英雄譚としてではなく、
「意志そのものの軌跡」として描いた音の記録です。
歴史はしばしば、勝者の名を残し、敗者の叫びを消していきます。
けれど、信長という存在は、
勝ち負けでは語り尽くせない、火のような存在でした。
彼は、ただ戦に強かったわけではない。
ただ過激だったわけでもない。
「時代」という名の檻を破り、
思考と破壊を美として昇華しようとした、
極めて現代的な“表現者”だったと、私は思っています。
静けさの中にこそ、最も強い決意が宿ることがある。
誰もが口を閉ざした時、
ひとり「是非に及ばず」と呟き、
己の行動で時代に刻印を残した男。
燃やしたのは、寺社ではなく、
“常識”だったのかもしれない。
この曲は、信長という人物の“暴”ではなく、
彼の中にあった“静”の力、
すなわち「理を超えてなお貫かれた意志」に耳をすませた音楽です。
残酷なようで、どこか優雅。
破壊的なのに、なぜか美しい。
その矛盾の中に、真の強さがある。
この歌が、歴史という静寂の中で、
いまを生きる誰かの“決断”の背を押せたなら。
そう願っています。
– 上田真育