歌詞

遠くから　聞こえる声

寂しさが　呼びかける

影が伸びて　目をそらす

誰も知らない　誰も見ない

小さな手が　指をさす

「変なきりんさん」　娘は笑う

二階の奥　見えない影

誰も気づかない　その存在

私は問いかける　「何を見たの？」

娘は無邪気に　首を傾げ

「長い首の　きりんさん

寂しいって　呼ばれる声がする」

昼下がりの　廊下で

揺れる影と　呼び声が

誰も気づかぬ　その先に

隠された　モノがある

長い首の　きりんさん

「こっちにおいでよ」と　言っている

廊下の奥に　潜む闇

笑顔の裏に　ある恐怖

今日も帰りに　娘は言う

「変なきりんさん、　また見たよ」

同じ場所　同じ声

その姿は　誰にも見えない

私は振り返り　目を凝らす

廊下の先に　何もない

だけど娘は　微笑んで

バイバイと　ナニかに手を振る

影が消えても　残る気配

娘だけが　見えている世界

誰も知らない　真実が

静かに　訪れる

長い首の　きりんさん

「こっちにおいでよ」と　言っている

無邪気な娘を　招く闇

声の行方に　ある恐怖

扉の向こうに　待つモノは

私だけが　知ること

首が伸びて　宙に浮かぶ

時間の　止まった世界

長い首の　ニンゲンさん

「一緒に逝こうよ」と　言っている

荒れた部屋の　中にある

垂れる縄に　吊られた人

きりんさん　変なきりんさん

命が消えた　その場所で

誰でもよかった　そうでしょう？

返してください　お願いだから

私の娘を　返してください

代わりに私を　吊レてッテ