歌詞

黄泉の岸辺に 灯ともす如く

影火よ 今ぞ 燃えいでん

誰が咒ぞ 誰が祈りぞ

屍の聲 風に混じる

あやしくも 月の背に立ち

まがつ神の 咆哮を聴く

這いる骨は 数知れず

封ぜられし 咎の群れ

咒文を描き 結界結ぶ

命を賭して 刃振るえば いざや顕われ

影の陣 神の御名を 唱えたまえ

闇を喰らいし 巨骨の王よ

震う地脈に 咒火を灯す

刹那の刃に 託せしは

生者の願い ひとつのみ

がしゃどくろ 冥府の咎よ

夜を裂き 我に挑まん

穢れを祓えし 白刃の咒

浄火となりて 舞い踊れ

いま一度、時を越えし咎に火を灯す者あり

数多の怨霊纏いし姿哭くも笑うも 声なき亡者

呼び寄せられし 骨の海原 踏み越え なお 進まんとす

さだめを知りて 刃を抜く 背に負う影 祖霊の誓い

われ 命を 咒いに換えて 咲かせん 最後の火

いかに巨き その骸なれど 咒に宿る 魂は折れぬ

まばゆき光 刃と化して 一閃に 断て その罪

がしゃどくろよ 散れよ 風となり 白き骨は 塵と還れ

陽は昇りて 影火消ゆとも 我が祈りは 時を越えん

咒の果て 静寂に

うつし世ふたたび 明けそむる

陰と陽の均びしとき 彼方に聞こゆ 鈴の音

吼えよ 咒火の声 響け 千の空

たぎる命 ひとつに重なりて

封ぜよ 骸の王 祈れ 魂の刃

いま 終わらせん 永劫の夜

咲き誇れ 浄火の華 舞えよ 祓えの鼓

千手の歌が 空を満たして

全ての声が ひとつになりて

いまぞ 夜明けの咒 奏でけり