Lyric

僕は才能が欲しい

決して届かぬ掠れ声を

届ける才を

公園のベンチにこだまする声

子供のはしゃぐ声はいい

僕も その瞬間を最大限の感情で

楽しむ事が出来たらいいのに

握りしめて生まれたピースを

形の合わぬピースを

必死にはめ込んで

削って　合わせて また

削って　合わせて

すり減らし 細んでゆく姿を

滑稽だと笑う者たち

快楽に身を落とす者たち

それでも 僕は足掻き続ける

僕は才能が欲しい

決して吐き出せぬ想いに

名をつける才を

ライブハウスに響き渡る声

観客の叫ぶ声はいい

僕も その瞬間を最大限の感動で

奮い立つ事が出来たらいいのに

握りしめて離さなかったピースを

血に塗れたピースを

必死に抜き取っては

削って　合わせて また

削って　合わせて

すり減らし 細んでゆく姿に

風が吹き抜けてゆく

いく度　季節が変わっても

それでも 僕は足掻き続ける

自己満足の延長では

辿り着けぬ場所に

僕は微笑みながら

進むのだ

背には何がなくとも

隣には誰もいなくとも

前には雪原しか無くとも

握りしめて生まれたピースを

形の合わぬピースを

必死にはめ込んで

削って　合わせて また

削って　合わせて

すり減らし 細んでゆく姿を

祝福する者たち

笑顔の僕たちを幻視して

だから　今日も 僕は足掻き続ける