You and Me

当たり前のように過ぎていく毎日。
何気ない会話、ふとした笑顔、ただ同じ時間を過ごすこと
そんな瞬間が、どれだけ奇跡に満ちたものか。
忙しさに流され、僕たちはつい、それを忘れてしまう。

『You and Me』は、そんな"かけがえのなさ"にそっと光を当てた一曲です。
M Ryoが10代後半〜20代の若い世代に向けて贈るこの楽曲は、自由で力強いサウンドの中に、
切なさや優しさがにじむ、青紫色の世界観で描かれています。

ジャンルはフューチャーベース。
制作時にこだわったのは、ドロップの爆発的なエネルギー。
すべてを打ち壊してしまいそうなほどの力強さと、その中に浮かび上がる機械的でありながら可愛らしいボーカルサウンド。
この対比こそが、"破壊と再生"、"無垢と狂気"という、本作の大きなテーマを表現しています。

この楽曲では、「固定概念に縛られるな」というメッセージを中心に据えています。
人は、誰かの期待、社会のルール、"こうあるべき"という無意識の枠に、知らず知らずのうちに絡め取られていきます。
本当は違和感を抱きながら、それに逆らえない。
でも、本当は――もっと自由でいい。
もっと無様で、もっと自分勝手でいい。
それを音楽という形で、全力で伝えたかった。

制作にあたって、特にインスピレーションを受けたのはLost Skyのサウンドです。
幻想的でありながらどこか地に足のついたその世界観に惹かれ、
M Ryo自身の感覚でさらに昇華させ、よりエモーショナルでリアルな音像を目指しました。

青紫というイメージカラーも、本作を象徴しています。
冷たさと温かさ、静けさと情熱――
矛盾する感情が混じり合うこの色は、まさに『You and Me』の世界そのものです。

タイトルに込めたのは、"君と僕"という普遍的なテーマ。
SNSやテクノロジーによって人と人が簡単につながれる時代だからこそ、
「本当に心が通い合う」ということの奇跡に、あらためて目を向けたかった。
どんなに未来が不確かでも、どんなに孤独を感じても、
確かに君と僕はここにいて、出会った。
その事実こそが、どんな理屈や理論よりもリアルで、壊せないものだと思うのです。

『You and Me』は、単なるダンスミュージックではありません。
心のどこかで自分を閉じ込めてしまったあなたに、そっと寄り添う一曲。
もしこの音楽が、聴いたあなたの中に眠る"自由への衝動"に火を灯すことができたなら、
それ以上に嬉しいことはありません。

当たり前のように見える日々の中に潜んでいる、奇跡と自由。
それに気づくきっかけを、この曲がそっと届けられますように。