からっぽ
何度も何度も繰り返した まだ朝が明けぬ空
ぶどう色に染みた背中がタクシーに消えていく
動き出す車 見えなくなっても 動けない私
「置いてかないで」なんて腐っても言わない
ただ胸の隙間 風が吹いただけだって
心に言い聞かせてる
見ないふり 朝が連れ去る 誰かのあなたなど
知らんふりで私は 朝陽に溶けてくの
何事もなかったように 甘い夢を塗りつぶして
誰にも見つからない小箱にしまい込む
何度も何度もささやきかけた
「愛してる」という言葉
ぶどう色の時を泳いで 吸いつくほど抱き合って
孤独の足音 聞こえないように キスで耳をふさぐ
「ひとりにしないで」なんて哀しくて言えない
ただ私の胸に夢中で潜るあなたを
ひたすらに感じてたい
この夜が明けぬうちに お願い抱きしめて
強く強く激しく 壊れてしまうくらい
あなたの耳たぶにそっと 甘い吐息を吹きかけて
私を忘れられないようにしてあげる
この夜が明けぬうちに お願い抱きしめて
強く強く激しく 壊れてしまうくらい
そしてまた朝が来たなら
あなたを小箱に閉じ込めて
私は白い昼の夢にふけるのよ
- 作詞
松村涼子, 今西晶代
- 作曲
今西晶代
松村涼子 の“からっぽ”を
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