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“人生は一度だけ”という意味を持つアルバム『We Only Live Once』を引っさげて、華々しくデビュー30周年を駆け抜けてきた吉田栄作が、新たなメッセージでそのアニバーサリーを締めくくる。それが8月25日に配信リリースする新曲「人生はひとつ でも一度じゃない」だ。
この曲は、一時は引退を考えていた財津和夫が「自分で自分を励ませる歌を作りたい」という想いから、10年ぶりの新曲として昨年発表した楽曲である。財津和夫を追うドキュメンタリー番組を観たプロデューサーを通じて、吉田栄作はこの曲と出合い、心を動かされてカヴァーすることを決意した。
「僕の最初のヒット曲が『心の旅』。あれから30年経ってまた財津さんの曲を歌えることに運命を感じます。この曲は“人生はひとつ”しかないからもうだめかもと思った人も、“でも一度じゃない”というフレーズで勇気をもらえる曲なんです。財津さんがそうだっただろうし、僕にもそういうことがあった。だから歌いたい、伝えたいと強く感じたんです」
確かに彼の生き様は、けっして安泰ではなく波乱万丈だ。19歳で芸能界デビューを果たし、一躍ドラマの主役を張る人気俳優へと成長。歌手としてもヒットに恵まれた。しかし、人気絶頂期に役者修行のためにすべてを捨てて渡米。帰国後は紆余曲折を経ながら今のポジションを作り上げた。30周年を期に長年お世話になったワタナベエンタテインメントを離れて独立したが、その矢先にはアルバムを携えた20数年ぶりの東名阪ライヴツアーが、コロナ禍によって延期に次ぐ延期を余儀なくされた。しかし、そうやってファンを待たせてやっと実現できたツアーだったからこそ、この新曲をライヴで披露することが出来たとも言い換えられるだろう。そしてその反響の様子は、ツアーを記録したライヴ・アルバム『30TH ANNIVERSARY LIVE / WE ONLY LIVE ONCE』でも聴くことができる。この新曲からは、彼が“Chapter 3”と呼ぶ、独立してからの吉田栄作のテーマソングのように響いてくるのだ。
「“Chapter 3”はもっと楽しみたいと思っています。まずは一般的な定年の65歳まで走り抜きたい(笑)。そして自分だけでなく、周りの人のためにも頑張りたいんですよ。スタッフやファンの人たちが喜んでくれることが、僕のこれからの生きがいなんです」
明るくポジティヴな声で高らかに歌う「人生はひとつ でも一度じゃない」。ドラマティックな生き様を謳歌し、人々に喜びを与えてることを生きがいとする吉田栄作にとっては、運命とはいえ必然的に出合い、そして歌うべき人生讃歌なのだ。
神奈川県出身。1969年生まれ。俳優、歌手。 1988年「ガラスの中の少女」でスクリーンデビュー。TVドラマ「もう誰も愛さない」「愛さずにいられない」などトレンディドラマ俳優として一世を風靡。2003年「武蔵」(NHK大河ドラマ)、「ブラックジャックによろしく」(TBS) の演技が評価されギャラクシー賞の奨励賞を受賞。このほか、映画、舞台にも多数出演し、優れた演技で高い評価を得ている。また音楽活動では、「心の旅」「もしも君じゃなきゃ」でNHK紅白歌合戦に出場。デュエットソング「今を抱きしめて」では第36回日本レコード大賞で優秀賞を受賞している。アジアツアーでは2万人を動員するなど、歌手としての活動もライヴを中心に積極的に活動している。
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