歌詞

「自分は性同一性障害かもしれん。

これからは好きに生きていこうと思う」

ほらまたね 親泣かせ

一人で歩道橋の上 夜中まで

一生涯付き合う障害 将来はもうない

錠剤飲んでは また自分 殴る暴行罪

白にも黒にもなることができない

狭間からの怒りの叫び

「気のせいじゃない？」とか

「勘違い」とか

なにより 俺が一番そう感じたい

求めた理解 見ないふりの芝居

でも…痛いほどに分かる気がしたから

「なんで自分が」と嘆いてばかりの

被害者面の自分をしばいた

同じ境遇でもあの人との違いは？

答えはいつだって 自分次第さ

周りの浮いた話に焦り 真似し

当たり前のように 偽りの愛を喋り

あの人への恋心 秘かに抱いた

「嫌いだ」視界入るたび 言い聞かした

二人の未来は？なんて 期待はしまいな

家に帰り 声を押し殺して泣いた

開いた傷口 今も痛いな

想い出はいつの日だって 苦いなあ…

積み上げてきたものが

すべて崩れる気がして 怖かったんだ

人との違いを嫌い 身なりばかり気にし

日差し睨み 部屋を暗くして嗚咽

拒絶 恐れ 逃げていては

いつまで経っても 誰とも打ち解けず

“普通の性“ が手に入らないなら

不屈の精神で夢だけは叶えてやる！

なんて意気込んで 曲の一つもないくせに

気持ちだけはラッパー？なんて笑わせんな

調子のいいことばかり言って

いざ歌詞を書いてみれば 一人称で躓き

生きてく限りは自分を偽り

そんな人間の曲にあるか？ 聴く価値

あの頃 見えなかった将来を生きてる

今なら過去の自分になんて声をかける?

「今だからこそ

気付けたことも たくさんあるよな」

いつも 心配してくれてた友達

「ありがとう」

「何がそんなに辛いん？」って

それを言えないことが辛かった

でも 変わらず関係が続いてる

皆 見て思う 一番の差別者は自分自身

名前も変わった 声も変わった

生まれた性から逆らった

嘘で固めた自分は

生まれて23年で死にました

これを理由に色んなことから

逃げてきたから 後悔もたくさんある

過ぎた時間は取り戻せないけど

感情だけはいつまでも残るから

言い訳に使うくらいなら

その一つにだって価値を見出せ

そう思えたときから今に至るまで

こうして歌にし 生きてきました