

板の間に落ちる 細い足音
木の香りがそっと 胸に広がっていく
揺れる袖を そっと整えて
今日も静かに 一歩踏み出す
鏡の向こうに映る僕は
昨日より少しだけ背筋を伸ばす
積み重ねてきた時が
胸の奥で息をしている
鼓の響きに耳を澄ませば
心が静かにほどけていく
深く息を吸い込んで
今日という舞台へ向かう
灯りに包まれて
いつもより少しだけ 強い僕が立っている
静かに 深く
軋む床の音と息を合わせて
幼い夢が そっと形になっていく
伸ばした指先 扇が開く
一つ一つの型に想いを乗せて
あの日受け取った想いたちが
今も背中を支えてくれる
間を信じるその一瞬に
言葉より深い想いが宿る
何度迷った日があっても
この道だけは離さなかった
汗も涙も
この場所が静かに受け止めて
悔しささえ 優しく磨いて
次の一歩へ変えてくれた
幕が上がるその瞬間まで
積み重ねた時間を信じよう
今日の僕は
昨日より少し強くなれた
この踊りの先に
まだ見ぬ景色が そっと待っている
揺れる袖と
響く床の音に導かれて
今日より少しだけ 遠くへ行ける
受け継がれた想いを胸に
また新しい一歩を刻もう
この舞台で生きることが
僕の誇りだから
- 作詞者
中村 英彦
- 作曲者
中村 英彦
- プロデューサー
中村 英彦
- ボーカル
中村 英彦

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風を切る袖
中村 英彦
『風を切る袖』は、日本舞踊に向き合う一人の少年の成長を描いた楽曲です。木の香りが漂う稽古場、何度も重ねた稽古、響く床の音、揺れる袖。そのすべてが少しずつ夢を形にしていく時間を紡いでいます。舞台に立つ緊張や迷いを越え、伝統を受け継ぎながら一歩ずつ前へ進む姿を、静かで力強いメロディに乗せた一曲です。
アーティスト情報
中村 英彦
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